おわりに

この本では、現代社会における「嘘」と「真実」の複雑な関係、そしてその中で人がどのように生き、信じ、判断していくべきかを探ってきました。かつて真実とは、探せばそこにある「確固たるもの」だと信じられていました。

しかし、情報があふれ、技術が進み、現実と虚構の境界があいまいになった今、私たちは「真実が揺らぐ世界」そのものを生きているのです。その中で最も大切なのは、「何が真実か」を断定することではなく、「どうすれば真実に近づけるか」を問い続ける姿勢です。

真実は、誰かが与えてくれるものではありません。それは、一人ひとりが自分の頭で考え、自分の心で感じ、誠実に生きることの中に見えてくるものです。また、「信じる」とは、盲目的に従うことではなく、不確実な世界の中で、それでもなお自分で選び取ろうとする意志です。それは勇気であり、希望であり、人間らしさそのものでもあります。

この本を閉じるとき、読者の皆さんが「何を信じ、どう生きるか」をあらためて問い直すきっかけとなってくれれば、これ以上の喜びはありません。たとえ嘘がはびこる時代であっても、私たちは真実を追い求めて生きることができる。それは、人間が人間であることの証です。


信じるとは何か ー 科学技術の発展により人は嘘と真実の狭間を行き交う
著者 竹川 レオナ
発行者 ララレオナ出版
発行日 2025年9月13日

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